ネックリシェイプ Gibson C.S.ヒスコレ1959 レスポール
40周年アニバーサリーモデルの1959ヒスコレ、トップのトラがペイジを彷彿とさせますね。
58年、59年はネックが太い、58年はほぼ丸太。
どうしても演奏面で支障がでてくる部分であります。
ネックリシェイプするのですが、その前に現状のネックの太さを計測。
オーナー様がテーパーかがった感じのネックで弾きづらいんだよねー、、、
とのことで実測してみるとご指摘の通りハイポジにかけて太くなっています。
語弊の無いように、基本的にはネックはハイポジにかけて太くなってます。
このネックはその太くなっていく感じが顕著でした。
1Fと12Fで3.5mmの差、これは結構なテーパー具合。
概ねの削り量をこの段階で決めます。
1Fは2.0mmほど、12Fを3.5mmほど削りテーパー感を緩和し、シェイクハンドでの演奏スタイルに無理が出ないよう形成します。
ヘッド部分はヒスコレシリアル(スタンプ)なので剥離は途中で止める。
リシェイプの時はいつも悩むのですが、塗装のことを考えるとセットネックの場合ジョイント部分まで塗装を落とした方が違和感も少なく、作業的には楽。
でも長い目でみた時にネックリセットする可能性を考慮すると、ジョイント部分はここで止めておきたい。
塗装の剥離といえど厳密に木部に干渉せず剥離するのは不可能です、
とくに20年近くたってラッカーが後悔したいるため、熱でめくることも避けたいところ。
なのでこの部分でとめて、作業しています。
木工の次は塗装。
このフェイド(退色)した色に完全に合わせるのはかなり厳しい、
オーナー様とも打ち合わせの中で可能な限り合わせます、とのことでご了承いただきました。
マホガニーなのでとの粉で導管埋めの作業から。
との粉にステインブラックの色を入れて刷り込み。
でもフェイドした風合いを出すためこの後の工程を考慮してあまり黒の色は強くしません、またとの粉もベッタリいかず軽めに。
次に軽くサンディングしたらマホレッドの調色をして吹き付け、
その後フェイド感を出すためサンディング。
導管の中にマホレッドが入り込み、前工程のとの粉とのバランスでそれっぽい色味になります。
一旦マスキング類を外して境界部分をサンディングでぼかす。
それからトップコートにわずかに飴色に着色して吹き付け。
バフがけして完了。
リシェイプ作業は削りによって